26Recitalスペイン浪漫Ⅲ
~E.グラナドス生誕150年、F.モンポウ没後30年に捧ぐ~

Mi España RománticaⅢ

    Homenaje a E. Granados y a F. Mompou 
en el 150 Aniversario de su nacimiento y en el 30 Aniversario de su muerte
​Design:Vamos Inc.
Soprano谷めぐみ Piano浦壁信二

日時:2017年11月19日(日)14:00開演

会場:Hakuju Hall

​​後援:スペイン大使館 セルバンテス文化センター東京 日西翻訳通訳研究塾​

スペイン歌曲の「真実」を聴く

 「世界一」とも言われる豊富な民謡のパノラマを背景に持つスペイン歌曲は、独特な音階(民族的旋法)、節まわし(“こぶし”を含む)、固有のリズムをそなえた曲が多いことから、つい「どれを聴いても同じようで、ローカルな面白さが売り物のジャンル」ととらえられがちである。が、一度でもよく聴き込んでみるなら、そこには量り知れぬほど多様なヴァラエティが秘められていると分かる。情緒表現にしても、陽気な笑いやユーモアから、切実な想い、嘆き、涙まで、ありとあらゆる人間感情の姿がそこには表わされる。

 したがって歌い手は、そうしたすべてを歌いきることのできるエキスパートでなければならない。谷めぐみが全身全霊を捧げての「スペイン歌曲リサイタル」に、私はいつも上記のことを強く感じてきた。今年もまた、ここにひとつの「真実」を聴きたい。

                                 音楽評論家・スペイン文化研究家 濱田滋郎

ぴあクラシック】2017年秋号掲載
 毅然としたドイツ・リートとも、哀感漂うフランスの調べとも違うスペイン歌曲の世界。夜更けの涼気を思わせる爽やかさで儚い恋の記憶を蘇らせ、心をリフレッシュしてくれる「音の清涼剤」である。このジャンルで長年活躍するソプラノ谷めぐみは、可憐な声音でスペイン音楽の美学を伝える第一人者。来る11月のリサイタルでは生誕150年のグラナドスや没後30年のモンポウの名作を中心に、《カルメン》のハバネラの元歌である〈エル・アレグリート〉(イラディエール作曲)も披露の予定。淡い愁いを帯びた極上の歌声をお楽しみに。
                                        文=岸 純信(オペラ研究家)
 2017年は、スペインが生んだ二人の偉大な音楽家、エンリケ・グラナドスとフェデリコ・モンポウ各々の生誕150年、没後30年、記念の年にあたります。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ロマンティシズム溢れる作品で人々を魅了し、音楽家として円熟の境地を迎えた、まさにその時戦渦に巻き込まれ、命を落としたグラナドス。若き日マエストロ・グラナドスからの推薦状を携えてパリへ向かい、かの街とバルセロナを行き来しながら、20世紀スペインを代表する作曲家として長く活動を続けたモンポウ。二人とその周辺の音楽には、「古きよき時代への郷愁」と「新しきよき時代の息吹き」が共存、共鳴しています。  

 記念の年のプログラムとして、数あるグラナドスの名歌曲のなかから、リサイタル初演となります「歌」「ヒターノの唄」「愛の歌」、そして、いつも沢山のリクエストをいただく「悲しみにくれるマハ」を選びました。モンポウの作品からは、「君の上にはただ花ばかり」「雪」「シル河の金の砂」「魂の歌」を演奏いたします。生涯をかけて内なる音を求め、究めた、モンポウの世界に触れていただければ幸いです。

 愛と哀、孤独と祈り、粋と情熱、誘惑のメロディー、弾けるリズム、異国の香り、新世紀の郷愁、オペラ《カルメン》にインスピレーション与えたハバネラ…。世紀の境を越え、ますます輝きを放つスペイン歌曲の魅力を存分にお楽しみください。ご来聴を心よりお待ち申し上げます。

                                                谷 めぐみ

Bienvenidos

 

 1985年春のある日、私は、師マヌエル・ガルシア・モランテと一緒に、フェデリコ・モンポウのご自宅を訪ねました。マエストロの作品をご本人の前で歌わせていただくことになったのです。ソファに深々と腰をおろしたマエストロとカルメン・ブラーボ夫人が迎えてくださいました。あぁ!この方がフェデリコ・モンポウ!ちょっぴり緊張したことを覚えています。ご挨拶の後、〈雪〉〈牧歌〉など数曲を、そして最後に、名歌〈君の上にはただ花ばかり〉を歌わせていただきました。師のいつも通りの柔らかいピアノに包まれて歌っている内に緊張などどこへやら、すっかり夢み心地の私。演奏が終わると、長身のマエストロはそのまた長い腕をゆっくり挙げ、にっこり微笑んで仰いました。「Muy bien(とてもいい)!」

 数週間後、師は、エンリケ・グラナドスの末娘、ナタリアさんのお宅へも連れて行ってくれました。「パパの曲を日本人のniña(小さな女の子)がこんなに上手に歌うなんて!」と、喜んでくださったナタリアさん。「メグミのことは忘れない」と、固く抱きしめてくださったナタリアさん。美しい銀髪とお父様似の大きな瞳が印象的な、素敵なおばあちゃまでした。

 エンリケ・グラナドス生誕150年、フェデリコ・モンポウ没後30年、大切な記念の年に、二人のマエストロによる名歌曲の数々、そして縁の作曲家達の作品をお届けできることを嬉しく思います。19世紀から20世紀へ。世紀の境を越え、懐かしく共鳴し合うスペイン歌曲の魅力をお楽しみください。本日はご来聴いただき誠にありがとうございました。

 

                       2017年11月19日

 

                                                谷 めぐみ

​♪ありがとうございました
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