Gracias a dios　～おかげさまで

　「パウ・カザルスの名を冠したホールに、スペインの歌を響かせたい」

2007年10月10日、念願のコンサートが実現しました。明るい秋の夜、午後7時5分前、もったいないほど大勢のお客様がお集まりくださった会場に、開演を告げるチャイム「鳥の歌」が流れました。厳かな、そして幸福な瞬間でした。

　愉しく、嬉しく、寂しく、哀しく、時にユーモラス…。”スペインの歌”という大きなゆりかごに、お客様も、私ども演奏者も、ともに心地よく揺られているようなひととき。コンサートの最後には、ホール全体が手拍子に包まれました。「姿の見えない沢山の人たちが優しく見守ってくれている」そう感じたのは、私だけだったでしょうか。

　ご支援いただきましたすべての方々に心からの感謝を捧げます。本当にありがとうございました。　　

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